子どもは授業参観に並々ならぬ力を注いでいた
授業参観。
それは教師にとって「できることなら避けたい仕事」トップ3に入るものである。
しかし我々の意に反して、親はもちろん、子どもも楽しみにしているイベントである。
今回の授業参観は、TTという立場でやや客観的に、落ち着いて臨むことができた。
そこで見えてきた、子どもたちの様子について語ろうと思う。
異常なハイテンションのA男
A男は普段からやかましい。地声がでかいというのもあるが、今大きな声を出すとまずいということが理解できていない。
たくさんの大人が見にくる授業参観では、そのハイテンションっぷりに拍車がかかった。
まずわかった問題に「はーい!」と大声で挙手。これがとんでもなくうるさい。
わからなくても「はーい!」と挙手。当てられると答えられない。
「はーい!」と手を挙げていたが、他の子が指名されると「横取りしやがってぇぇぇぇ!」と叫ぶ。
親が見ている手前、がんばらなきゃと空回っているのかと思いきや、親は来ていない。
逆にその寂しさがハイテンションにつながっていたのか?
答え間違えて泣き出すB子
さすがにこれは初めてで参った。
B子は超がつくほどのまじめっこ。完璧主義と言ってもいい。
手を抜くことを全く知らず、心が疲れないかこちらがいつも心配になる。
学力は高いのだが、やや的外れなことを言う。
で、今回は完全に検討違いの回答をしたようだ。
ようだというのは、間違った回答をしたという記憶がないからだ。
それで授業中に泣き出した。
顔を真っ赤にして、ぐっと堪えている。
周りも相当気遣う。お母さんも気が気でない。もちろん私も。
おそらくいつもの完璧主義に加えて両親や友達の親が来ているということで、さらに完璧を求めたのかもしれない。
だいたいの人は「おーよしよし」と思うのかもしれないが、私からするとそれくらいで泣かないでほしい。
もっと厳しいよ。世の中は。
親がこなかったC子
これは少しかわいそうな話なのだが、C子のうちからは誰も見にこなかった。
その落ち込みっぷりと言ったらすごかった。
C子の横を通る度に「まだ来てない」「まだ来てない」と話しかけてくるのだ。
子どもにとったら授業参観は、見に来てほしいイベントなのだなということがよくわかった。
(それでもやりたくないけど)
お家の人も力を入れている
実は授業参観の日は、お家の人も力を入れています。
どこにか。
ヘアースタイルとファッションだ。
髪型と服装。
毎日子どもを見ている側からすると明らかにいつもと服の感じが違う。
髪型も手がこんでいる。
だからよそのお父さんお母さん、みんないい服着てるなぁと思ってしまわないように。あれは今日だけだから。